「上場の準備を何年もしているのに、いつになっても実現出来ない会社が山ほど存在します。準備するという事は、本業がうまくいっているわけですが、実際の実現は、それ以外の要素が存在します。」

・ベンチャーキャピタルが投資している会社でも、IPOまでたどり着くのは全体の3分の一程度と言われます。様々な会社から投資の勧誘が来て、審査、投資の実行に至った会社の中で最終的にIPO出来る確率が30%強ということです。残りの3分の2の会社は〝リビングデッド(生きる屍)〟と呼ばれる会社となり、ベンチャーキャピタルにとって〝塩漬け〟状態になります。

ベンチャーキャピタルが投資を実行したわけですから、各社は業績もそこそこで、将来性、成長力も備わっているはずですが、IPO実現とリビングデッド、大きな差が出来るのが現実です。変な表現となりますが、この大きな差は、必ずしも〝大きな差〟から生じた訳ではありません。

会社の業態や業績、経済全体の環境変化、IPO市場の環境、流行などや上場準備のタイミングが両者を分ける要因になります。
会社がこれから業績の急上昇が見込めるので、来期にIPOを実施したいと考えても、主幹事証券がその時期は前から準備をしていた会社のIPOを多数控えていて、手が回らないという理由もよくあるケースです。そして、来期を逃したために、業績が低迷もしくは伸びなくなり、何年も後にIPOの時期がずれる、もしくはリビングデッドになるといった悲劇も生じます。

本書の趣旨とは若干異なりますので詳細は別の機会としますが、この様な、僅かなタイミングの違いなどにより、IPO実現の成否が決まります。
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