「資金や資本金の大きさは、何をビジネスにするかや、その運営方法により大きく異なるので一概には言えません。小さ過ぎても、経営者の心の余裕が無くなりますし、外部から必要以上の多額の資本を集めても、プレッシャーが大きくなります。」

・ビジネスを始める際、一般的にはまずお金の事、資金の事が、第一に頭に浮かぶ事かもしれませんが、優先順位としては、まず何をやりたい、どのようにやるという事業構想が先にあるべきです。そうでなければ必要な資金が想定できません。

・現在の資金はこれしかないので、「これ位しかやれることがない」という事であれば、何がやりたいという動機ではなく、〝起業自体〟が目的となり、起業開始の基準をお金の多寡で決めてしまう事になりますから、その後のやる気の面から考えれば、うまくいく可能性は小さくなります。

・何をやりたい、どのようにやりたい、が決まって、売上げや経費の予想、つまり、大まかな事業計画が立てば、必要な額が自ずと決まってきます。このあとは、それを小さく始めたい、大きく始めたいという、本人の意思が変数の部分となり、必要な金額が増減します。

・理想的には、計画を立て想定した必要資金が自分の資金で賄えるのであれば、それに越したことはありませんし、それをお勧めします。

・自分の資金では心もとない時は、他人資本(たにんしほん)、外部資本の活用を考えます。言い換えれば、友人、知人から出資を受け株主となってもらう、金融機関から融資を受ける等という選択肢です。
他人の資本を受け入れるという事は、せっかくマイペースでの独立起業が目的であったはずが、それだけ自分自身の自由度が小さくなり、制約を受けるという事ですので、考え所です。

・出資を受け入れる時は小さ過ぎても、大き過ぎても問題が起こりがちです。
小さ過ぎれば、想定外の経費の発生、売上げの伸び悩み、入金の遅れなど目先の資金繰りの事と、「他人から出資を受けている」という責任感で頭がいっぱいになってしまい、一番大事な営業になかなか身が入らなくなります。また、追加の出資を考えたり、その準備のためにエネルギーを使わなくてはならないかもしれません。つまり、小さい額ではあるけれど責任も出て余裕が持てない状態となります。

一方、必要以上に大きい資金を受け入れるという事は、それだけ、大きな持ち分の株主が誕生したり、あなた以外の株主の数が増えるという事です。それだけあなたの事業に対する期待が大きく、多くなるという事ですから、経営者であるあなたへの有言、無言のプレッシャーは大きくなります。業績の良し悪しに関わらず、あなた以外の株主の持ち分の合計があなたの持ち分を上回る場合などは、ある日、突然、あなたが社長の座を降ろされてしまう事態が生じる可能性もあります。このような悲劇に遭遇しない方策は、後ほど説明したいと思います。
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